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みなさんこんにちは。
我々レガシープレイヤーにとってうれしいニュースがありました。今年6月に【エターナルマスターズがリリース】されます。再録禁止カードを除いたレガシーリーガルのカードが多数収録される予定で、現在《Force of Will》と《不毛の大地》の新イラストが公開されています。
カード資産がフォーマット参入の大きな壁となっていたため、これを機会にレガシーをやってみようというプレイヤーが一人でも増えると良いですね。
さて、今回の記事ではプロツアーやRegionals Championshipが行われていたためSCGOが2週連続でお休みだったので、いつもの入賞デッキの紹介の代わりに、《時を越えた探索》禁止以降環境がどのように変化していったのかを振り返っていきたいと思います。
■ 《時を越えた探索》が禁止カードに
KTKリリース後、環境を支配していた「探査」ドロースペルの【《時を越えた探索》がついに禁止カードに指定】されました。禁止に指定された詳しい理由はここでは省きますが、レガシーの多様性を取り戻すための処置でした。
■ 《時を越えた探索》禁止後のレガシーのメタ
禁止改定直後にアメリカではレガシーの大規模なイベントが3度開催されました(【SCGO St. Louis】、【GP Seattle-Tacoma】、【SCGO New Jersey】)。禁止改定により、果たして環境の多様性は取り戻せたのでしょうか?
禁止改定後に開催された二日制のイベントであるSCGO St. Louisでは、Grixis DelverやOmni-tellなど「探査」ドローを活かしたデッキは衰退し、Shardless SultaiやTemur Delverが復権を果たしました。
また、Grixis系が弱体化しShardless Sultaiなど遅いミッドレンジが増えたことで、ストームコンボデッキのANTもこの時期の大会から度々上位で見られるようになりました。
2 《島》 1 《沼》 2 《Underground Sea》 1 《Volcanic Island》 4 《汚染された三角州》 4 《霧深い雨林》 -土地(14)- -クリーチャー(0)- |
4 《ギタクシア派の調査》 4 《渦まく知識》 4 《思案》 4 《暗黒の儀式》 4 《陰謀団式療法》 3 《強迫》 1 《定業》 4 《陰謀団の儀式》 4 《冥府の教示者》 2 《炎の中の過去》 1 《苦悶の触手》 1 《むかつき》 1 《闇の誓願》 4 《水蓮の花びら》 4 《ライオンの瞳のダイアモンド》 1 《師範の占い独楽》 -呪文(46)- |
3 《突然の衰微》 2 《ザンティッドの大群》 2 《夜の戦慄》 2 《見栄え損ない》 2 《巣穴からの総出》 1 《蒸気の連鎖》 1 《狼狽の嵐》 1 《再建》 1 《Tropical Island》 -サイドボード(15)- |
GP Seattle-Tacomaでは、Grixis Delverが「探査」ドローを失って弱体化したのにも関わらず準優勝と言う好成績を残しています。Aluren、Lands、そしてSCGO New Jerseyで優勝を収めたPunishing Abzanなど、Omni-tell、Grixis系、Miraclesの3強だったころと比較すると、禁止改定により群雄割拠な環境に戻りつつありました。
■ 現在までのメタ
昨年末には日本国内でも【The Last Sun 2015】、【Eternal Party 2015】、【Eternarl Festival Tokyo 2015】、【日本レガシー選手権Winter】が開催されました。この4大会で共通するのは、Miraclesが決勝まで勝ち残っていたことです。
ANTもThe Last Sun 2015とEternal Party 2015の2大会で優勝、他の大会でもプレイオフ進出を果たすなど安定した成績を残していました。
Shardless Sultai、Sneak and Show、Temur DelverといったKTK前の環境でトップメタに位置していたデッキが復権する中、この二つのデッキが頭一つ抜けた強さを見せます。特にKTK前の環境でも常に安定した成績を残しており、Omni-tellのような天敵が衰退したことでMiraclesが活躍することは明白でした。
4 《島》 2 《平地》 3 《Tundra》 2 《Volcanic Island》 4 《溢れかえる岸辺》 4 《汚染された三角州》 2 《乾燥台地》 1 《Karakas》 -土地(22)- 2 《瞬唱の魔道士》 2 《ヴェンディリオン三人衆》 -クリーチャー(4)- |
4 《渦まく知識》 3 《思案》 3 《剣を鍬に》 1 《呪文嵌め》 1 《紅蓮破》 1 《対抗呪文》 2 《天使への願い》 1 《議会の採決》 1 《至高の評決》 3 《Force of Will》 3 《終末》 4 《相殺》 4 《師範の占い独楽》 3 《精神を刻む者、ジェイス》 -呪文(34)- |
2 《封じ込める僧侶》 2 《僧院の導師》 2 《紅蓮破》 2 《狼狽の嵐》 1 《ヴェンディリオン三人衆》 1 《仕組まれた爆薬》 1 《摩耗+損耗》 1 《対抗呪文》 1 《基本に帰れ》 1 《至高の評決》 1 《Force of Will》 -サイドボード(15)- |
■ 今後のレガシーのメタの予想
新セットOGWから加入したエルドラージクリーチャーによって強化された12 Postは、異なるマナカーブから脅威を展開するため《相殺》+《師範の占い独楽》の効果が薄く、現在のトップメタでベストデッキの一つとされているMiraclesの対抗馬として密かに注目されているデッキで、日本レガシー選手権Winterでも結果を残しています。
1 《森》 3 《Taiga》 1 《吹きさらしの荒野》 4 《燃え柳の木立ち》 1 《Karakas》 1 《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》 1 《魂の洞窟》 4 《雲上の座》 4 《微光地》 3 《ヴェズーヴァ》 2 《Maze of Ith》 1 《ウギンの目》 -土地(26)- 3 《難題の予見者》 3 《原始のタイタン》 1 《絶え間ない飢餓、ウラモグ》 1 《大いなる歪み、コジレック》 1 《引き裂かれし永劫、エムラクール》 -クリーチャー(9)- |
4 《古きものの活性》 2 《輪作》 4 《罰する火》 3 《コジレックの帰還》 3 《真髄の針》 3 《師範の占い独楽》 2 《Candelabra of Tawnos》 2 《探検の地図》 2 《精霊龍、ウギン》 -呪文(25)- |
3 《抵抗の宝球》 2 《外科的摘出》 2 《赤霊破》 2 《歪める嘆き》 1 《再利用の賢者》 1 《隔離するタイタン》 1 《真髄の針》 1 《窒息》 1 《クローサの掌握》 1 《ボジューカの沼》 -サイドボード(15)- |
最近ではエルドラージ系のバリエーションとして、MOのレガシーのDaily Eventでモダンでは既にお馴染みのエルドラージアグロのレガシー版が結果を残しています。
2 《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》 4 《魂の洞窟》 4 《不毛の大地》 4 《古えの墳墓》 4 《裏切り者の都》 4 《エルドラージの寺院》 4 《ウギンの目》 -土地(26)- 4 《果てしなきもの》 4 《エルドラージのミミック》 4 《難題の予見者》 4 《磁石のゴーレム》 4 《現実を砕くもの》 3 《終末を招くもの》 -クリーチャー(23)- |
4 《モックス・ダイアモンド》 4 《虚空の杯》 3 《三なる宝球》 -呪文(11)- |
4 《ファイレクシアの破棄者》 4 《アメジストのとげ》 4 《漸増爆弾》 3 《灰燼の乗り手》 -サイドボード(15)- |
■ 総括
昨年10月の禁止改定以降の環境は、KTK参入前の環境のようにShardless Sultai、Temur Delver、Sneak and Show、ANTといった往年のアーキタイプが復権を果たし、Aluren、Lands、4C Loamといったデッキも上位で見られるようになり、環境は再び多様性を取り戻しつつあるようです。
環境の変化にも関わらずコンスタントに結果を残し続けているMiraclesは間違いなく環境のベストデッキの一つで、今後も度々見かけるデッキになりそうです。OGWから新戦力を多数獲得した12 Postやモダンのプロツアーを制したエルドラージアグロのレガシー版にも注目です。
今月末に開催される予定のレガシーオープンのSCGO Philadelphiaが楽しみですね。
以上USA Legacy Express vol.97でした。次回の記事ではSCGO Philadelphiaの結果を中心にカバーしていく予定です。
それでは次回の記事でまた会いましょう。楽しいレガシーライフを!
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