皆さんこんにちは。
先週末はアメリカでは【SCG Classics】が、ヨーロッパでは【EUROPEAN LEGACY CHAMPIONSHIP 2016 ETERNAL WEEKEND】が、そして日本国内では【第8回 BIG MAGIC Sunday Legacy】と、世界中でレガシーのイベントが充実していましたね。今週末にはアメリカでもEternal Weekendが開催されるので楽しみです。
さて、今回の連載ではEUROPEAN LEGACY CHAMPIONSHIP 2016 ETERNAL WEEKEND、第8回 BIG MAGIC Sunday Legacy、SCG Classics Milwaukeeの入賞デッキを見ていきたいと思います。
EUROPEAN LEGACY CHAMPIONSHIP 2016 ETERNAL WEEKEND
~Reanimatorがヨーロッパのレガシー選手権を制する~
2016年10月22日
※画像は【BAZAAR OF MOXEN】より引用させていただきました。 |
1位 BR Reanimator
2位 Grixis Delver
3位 Miracles
4位 Grixis Delver
5位 Death and Taxes
6位 Miracles
7位 Miracles
8位 Elves
各デッキがサイドボードに用意する墓地対策が減少傾向にあり、Reanimatorにとって勝ちやすいメタだったようです。ヨーロッパの大会らしくMiraclesが多数上位で見られます。トップ8まで勝ち残ったElvesに関しては、Miraclesがトップメタの現在ではポジション的に決していいとは言えないものの、同様にポピュラーなDelver系やDeath and Taxesと相性がいいデッキです。
EUROPEAN LEGACY CHAMPIONSHIP 2016 ETERNAL WEEKEND デッキ紹介
「BR Reanimator」「Miracles」
2 《沼》 1 《山》 4 《Badlands》 4 《血染めのぬかるみ》 2 《汚染された三角州》 -土地 (13)- 4 《猿人の指導霊》 2 《狂気の種父》 4 《別館の大長》 4 《グリセルブランド》 1 《潮吹きの暴君》 -クリーチャー (15)- |
4 《暗黒の儀式》 4 《納墓》 4 《信仰無き物あさり》 4 《再活性》 2 《思考囲い》 4 《死体発掘》 3 《集団的蛮行》 3 《動く死体》 4 《水蓮の花びら》 -呪文 (32)- |
3 《血染めの月》 3 《騙し討ち》 2 《思考囲い》 2 《真髄の針》 1 《大修道士、エリシュ・ノーン》 1 《魅力的な執政官》 1 《エメリアの盾、イオナ》 1 《赤霊破》 1 《紅蓮破》 -サイドボード (15)- |
大きな大会ではしばらくぶりの優勝となったReanimator。青黒型が主流でしたが、今年のEternal Weekend EUを制したMichel Chevallierは赤黒バージョンを選択しています。赤黒バージョンはカウンターを採用していないため他のコンボデッキとの相性は悪くなりますが、その分各種スペルにスペースを割いているため爆発力があり、青黒バージョンよりもコンボ速度が増しています。
☆注目ポイント
『異界月』から登場した《集団的蛮行》はクリーチャーカードを墓地に送りつつ《死儀礼のシャーマン》などの厄介なクリーチャーを除去した上に、対戦相手のカウンターを始めとしたインスタントを落とすという、このデッキが必要としていた多くの要素をわずか2マナで実現可能にするスペルです。コンボに対しても相手のプランを妨害しつつ《再活性》のセットアップをするので、基本的にほとんどのマッチで使えます。
《狂気の種父》はANTなどのコンボデッキやミッドレンジのプランを崩壊させます。除去耐性はないものの、手札がない状態で1~2ターン目の6/4を対策するのは困難を極めます。
《水蓮の花びら》《猿人の指導霊》《暗黒の儀式》といったマナ加速は1ターン目にコンボを発動させることも可能にします(例: 《水蓮の花びら》+土地、 《納墓》+《再活性》、サイド後《猿人の指導霊》+《暗黒の儀式》+赤マナの出る土地+《騙し討ち》)。
速度を突き詰めている分だけ各種妨害に弱くなっていますが、サイド後は《血染めの月》と《騙し討ち》を投入する選択肢もあり、軸をずらした戦略で相手も対処がしづらくなります。
このリストの対策として有力なカードとして、Reanimatorプランと《騙し討ち》プランの両方に対して有効な《封じ込める僧侶》が挙げられます。白いデッキを相手にする際は《思考囲い》などで安全確認をしていきたいところです。
4 《島》 2 《平地》 2 《Tundra》 2 《Volcanic Island》 4 《溢れかえる岸辺》 4 《沸騰する小湖》 2 《乾燥台地》 -土地 (20)- 3 《瞬唱の魔道士》 3 《僧院の導師》 1 《ヴェンディリオン三人衆》 -クリーチャー (7)- |
4 《渦まく知識》 4 《思案》 4 《剣を鍬に》 2 《対抗呪文》 2 《予報》 4 《意志の力》 3 《終末》 4 《相殺》 1 《仕組まれた爆薬》 4 《師範の占い独楽》 1 《精神を刻む者、ジェイス》 -呪文 (33)- |
3 《紅蓮破》 2 《狼狽の嵐》 2 《摩耗+損耗》 1 《山》 1 《ヴェンディリオン三人衆》 1 《赤霊破》 1 《外科的摘出》 1 《議会の採決》 1 《天使への願い》 1 《灰からの再興》 1 《血染めの月》 -サイドボード (15)- |
今大会でもプレイオフに3名と、安定した成績を残し続けているMiracles。土地がやや少なく、《僧院の導師》がメイン、ドロースペルが多めで追加のドロースペルとして《予報》も採用されているヨーロッパで人気のあるバージョンです。今大会入賞を収めたNicklas LalloとAnders Thiesenはサイドの細部は異なるもののほぼ同様のリストを使用しており、プレイヤープロフィールの好きなカードの項目でも《予報》が挙げられています。
☆注目ポイント
《予報》は比較的最近採用され始めたドロースペルで、流石にあの《時を越えた探索》とまではいかないまでも、ライブラリートップの不要枠を墓地に落としつつのドロー2は十分使用に耐えうる性能です。《渦まく知識》《思案》《師範の占い独楽》の恩恵でライブラリーのトップを操作しやすくなっているので、ほぼ2マナインスタントドロー2として扱えます。
他のMiraclesのリストと異なり《終末》が3枚、《天使への願い》に至ってはサイドに落とされているなど、デッキ名にもなっている「奇跡」スペルがギリギリまで切り詰められている軽い構成なのでカードアドバンテージを活かしやすくなっています。メインから3枚採用されている《僧院の導師》は軽いスペルを多数採用したこのバージョンでは特に頼れるフィニッシャーとなります。
《精神を刻む者、ジェイス》はコンボやDelver系に対して遅く、同型でもサイド後は《紅蓮破》が多数投入されることから、わずか1枚の採用に留まっています。
このように手数の多さを重視しており、《僧院の導師》のおかげで今までよりもマッチを時間内に終わらせることも容易になりました。
墓地対策が《外科的摘出》1枚のみで、準決勝戦でもReanimatorに敗れていることからやや不安が残ります。今後Reanimatorを始めとした墓地を使うコンボデッキが増えるようなら、《封じ込める僧侶》のような対策を増やしていくことをお勧めします。
第8回 BIG MAGIC Sunday Legacy
~決勝戦は定番デッキ同士のマッチアップ~
2016年10月23日
※画像は【bigweb】より引用させていただきました。 |
1位 UR Delver
2位 Miracles
3位 Deathblade
4位 Deathblade
5位 Sneak and Show
6位 ANT
7位 Death and Taxes
8位 Painter
BIG MAGIC Sunday Legacyの決勝戦はDelver対Miraclesという定番デッキ同士のマッチアップとなり、UR Delverの勝利で幕を閉じました。《トレストの使者、レオヴォルド》を使ったDeathbladeや、『カラデシュ』からの新カードである《反逆の先導者、チャンドラ》を採用したPainterも見られます。
第8回 BIG MAGIC Sunday Legacy デッキ紹介
「Deathblade」「Painter」
3 《Underground Sea》 2 《Tropical Island》 2 《Tundra》 1 《Bayou》 1 《Savannah》 1 《Scrubland》 4 《溢れかえる岸辺》 4 《汚染された三角州》 2 《湿地の干潟》 2 《不毛の大地》 -土地 (22)- 4 《死儀礼のシャーマン》 3 《石鍛冶の神秘家》 2 《悪意の大梟》 1 《瞬唱の魔道士》 3 《真の名の宿敵》 2 《トレストの使者、レオヴォルド》 1 《ヴェンディリオン三人衆》 -クリーチャー (16)- |
4 《渦まく知識》 3 《剣を鍬に》 2 《思案》 2 《思考囲い》 3 《突然の衰微》 2 《未練ある魂》 3 《意志の力》 1 《森の知恵》 1 《火と氷の剣》 1 《殴打頭蓋》 1 《幽霊暗殺者、ケイヤ》 -呪文 (23)- |
2 《翻弄する魔道士》 2 《狼狽の嵐》 2 《盲信的迫害》 1 《封じ込める僧侶》 1 《聖域の僧院長》 1 《ヴェンディリオン三人衆》 1 《根絶》 1 《外科的摘出》 1 《対抗呪文》 1 《意志の力》 1 《梅澤の十手》 1 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》 -サイドボード (15)- |
『コンスピラシー:王位争奪』から加入した《トレストの使者、レオヴォルド》と《幽霊暗殺者、ケイヤ》を採用したDeathblade。3マナ域のスペルを多数積むことで《相殺》に耐性を付けており、《悪意の大梟》《未練ある魂》《森の知恵》といったカードアドバンテージ獲得手段が豊富なことからフェアデッキ全般に強い構成です。しかし、メインの妨害要素が少ないため、コンボを苦手とするのでサイドには《狼狽の嵐》や《翻弄する魔道士》といった追加の妨害要素が積まれています。
☆注目ポイント
まず目にするのは、このタイプのデッキでは定番となっているカードアドバンテージ獲得手段兼フィニッシャーである《精神を刻む者、ジェイス》がメイン、サイドと共に不採用なことです。
《紅蓮破》の使用率の高さから、特にサイド後は勝ち手段としての信頼性が落ちるためにMiraclesやShardless Sultaiでも枚数が減量される傾向があります。《幽霊暗殺者、ケイヤ》と《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》は《紅蓮破》されないプレインズウォーカーで、それぞれカードアドバンテージを提供しつつ勝ち手段にもなります。
《幽霊暗殺者、ケイヤ》によって《悪意の大梟》を使いまわしたり、《封じ込める僧侶》が戦場にある状態で相手のクリーチャーを追放することで除去のように使用することもできます。
《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》は《未練ある魂》のトークンや《真の名の宿敵》の強化に使うのも強力で、トークン精製能力は装備品とも相性がよくスイーパーにも耐性が付きます。
《トレストの使者、レオヴォルド》は《グリセルブランド》の起動型能力によるドローや各種ドロースペルを封じるので、このデッキにとって決して得意とはいえないコンボデッキとのマッチアップに強く、他のデッキに対しても相手はこのクリーチャーを先に除去する必要が出てくるので他のクリーチャーが生き残りやすくなり、除去されてもアドバンテージが得られます。このデッキでは《死儀礼のシャーマン》から最速2ターン目にキャスト可能で、相手にとっては脅威となるクリーチャーとなります。今後もレガシーの定番クリーチャーとして見かけることが多くなりそうです。
8 《山》 3 《沸騰する小湖》 1 《大焼炉》 4 《古えの墳墓》 4 《裏切り者の都》 -土地 (20)- 2 《ゴブリンの溶接工》 1 《ファイレクシアの破棄者》 1 《呪文滑り》 4 《帝国の徴募兵》 4 《絵描きの召使い》 4 《猿人の指導霊》 1 《月の大魔術師》 -クリーチャー (17)- |
4 《紅蓮破》 2 《赤霊破》 4 《血染めの月》 3 《師範の占い独楽》 3 《丸砥石》 3 《罠の橋》 4 《反逆の先導者、チャンドラ》 -呪文 (23)- |
2 《硫黄の精霊》 2 《紅蓮操作》 2 《大祖始の遺産》 2 《槌のコス》 1 《躁の蛮人》 1 《赤霊破》 1 《焦熱の合流点》 1 《真髄の針》 1 《漸増爆弾》 1 《丸砥石》 1 《罠の橋》 -サイドボード (15)- |
『カラデシュ』からの新カード《反逆の先導者、チャンドラ》がフル搭載された赤単のPainter。《帝国の徴募兵》によって《絵描きの召使い》をサーチし、《丸砥石》とのコンボによって相手のライブラリーを空にすることで勝利を目指すコンボデッキです。同時に《血染めの月》や《罠の橋》によるプリズンデッキ的な側面もあります。
☆注目ポイント
《赤霊破》や《血染めの月》といったレガシーの多くの戦略に刺せるカードがメインから多数採用されており、コンボを決めずとも特殊地形に頼った多くのデッキに対しては最速1ターン目の《血染めの月》で完封することも可能です。
《帝国の徴募兵》は、デッキ名にもなっている《絵描きの召使い》以外にも《ゴブリンの溶接工》や《月の大魔術師》を状況に応じてサーチしてくることが可能です。
新カードで早速メインからフル搭載されている《反逆の先導者、チャンドラ》はバックアップフィニッシャーとして活躍するプレインズウォーカーです。《血染めの月》や《月の大魔術師》で相手のマナをロックした後に「+1」能力を毎ターン起動して、最終的に奥義で相手のライフを削り切ります。Miraclesなどのコントロールデッキはプレインズウォーカーを処理することが難しく、かつ4マナであることから《突然の衰微》にも引っかからず、忠誠度も高く除去されにくいのが強みです。
SCG Classics Milwaukee
~ローグコンボが栄冠~
2016年10月22-23日
※画像は【StarCityGames.com】より引用させていただきました。 |
1位 Aluren
2位 Jeskai Stoneblade
3位 Miracles
4位 Death and Taxes
5位 Reanimator
6位 Grixis Delver
7位 Eldrazi
8位 Aluren
SCGO Milwaukeeと併催して開催されたSCG Classics Milwaukeeは、MiraclesやGrixis Delver、Death and Taxes、Eldraziといった既存のデッキが上位に勝ち残る中、ローグデッキのひとつであるAlurenが優勝を収めました。優勝デッキも含めてプレイオフに2名進出しており、1位の《帝国の徴募兵》型、8位の《護衛募集員》型とふたつの異なるバージョンが入賞を収めているのも興味深いところです。
SCG Classics Milwaukee デッキ紹介
「Aluren」「Jeskai Stoneblade」
1 《森》 1 《島》 1 《沼》 2 《Underground Sea》 1 《Badlands》 1 《Bayou》 1 《Taiga》 1 《Tropical Island》 4 《霧深い雨林》 4 《汚染された三角州》 4 《新緑の地下墓地》 -土地 (21)- 4 《死儀礼のシャーマン》 4 《悪意の大梟》 1 《洞窟のハーピー》 1 《夢で忍び寄るもの》 4 《帝国の徴募兵》 4 《断片無き工作員》 1 《永遠の証人》 1 《寄生的な大梟》 -クリーチャー (20)- |
4 《渦まく知識》 4 《陰謀団式療法》 3 《思考囲い》 3 《突然の衰微》 1 《森の知恵》 4 《魔の魅惑》 -呪文 (19)- |
1 《漁る軟泥》 1 《空殴り》 1 《フェアリーの忌み者》 1 《苦痛の公使》 1 《再利用の賢者》 1 《血編み髪のエルフ》 1 《骨砕き》 1 《見栄え損ない》 1 《突然の衰微》 1 《トーラックへの賛歌》 1 《夜の戦慄》 1 《血染めの月》 1 《墓掘りの檻》 1 《真髄の針》 1 《無のロッド》 -サイドボード (15)- |
最近は《護衛募集員》を採用した白Alurenも見られるようになりましたが、今大会で優勝を収めたのは既存の《帝国の徴募兵》型でした。デッキの種類が多いレガシーの中でも少数派で、ローグデッキのアドバンテージとして対策されにくいことが挙げられます。また、このタイプのデッキが苦手とする高速コンボが減少傾向にあるのも勝因のひとつです。
☆注目ポイント
赤を使うメリットとして、サイド後に《血編み髪のエルフ》を投入することで続唱ミッドレンジに変形する選択肢もあり、《夜の戦慄》などの白いクリーチャー対策カードに引っかからないのが魅力です。逆に《夜の戦慄》を使うことでDeath and Taxesや《護衛募集員》型を対策することができます。
サイドの《血染めの月》は下手をすると自分にも大きな被害があるので使い所が難しくなりますが、特殊地形を多用するこのデッキから出てくると予想していたプレイヤーは少なかったと思うので、多くのマッチアップで刺さったことが予想されます。
コンボを苦手とするこのデッキは、通常ですとサイドボードにはカウンターなどの妨害要素にスロットを多数割いていますが、ここでは《無のロッド》や《真髄の針》といった、《師範の占い独楽》を止めるため手段が見られることから、コンボよりもMiraclesを意識していたようです。
1 《島》 4 《Tundra》 2 《Volcanic Island》 4 《溢れかえる岸辺》 2 《霧深い雨林》 1 《沸騰する小湖》 1 《カラカス》 4 《ミシュラの工廠》 3 《不毛の大地》 1 《変わり谷》 -土地 (23)- 4 《渋面の溶岩使い》 4 《呪文づまりのスプライト》 4 《石鍛冶の神秘家》 3 《ヴェンディリオン三人衆》 -クリーチャー (15)- |
4 《渦まく知識》 3 《剣を鍬に》 1 《狼狽の嵐》 4 《意志の力》 3 《行き詰まり》 1 《梅澤の十手》 1 《饗宴と飢餓の剣》 1 《火と氷の剣》 1 《殴打頭蓋》 3 《精神を刻む者、ジェイス》 -呪文 (22)- |
4 《安らかなる眠り》 3 《神聖の力線》 2 《青霊破》 2 《紅蓮破》 2 《解呪》 1 《水流破》 1 《赤霊破》 -サイドボード (15)- |
《行き詰まり》を貼ることで相手のアクションを抑制し、ミシュラランドでクロックをかけることで相手が先に動かざる得ない状況を作ってじっくりとコントロールしていく、レガシー初期から存在するコントロールデッキです。コンボデッキやカウンターの効果が薄い《霊気の薬瓶》《魂の洞窟》の登場で最近は見られなくなっていましたが、今大会で惜しくも優勝こそ逃したものの準優勝という好成績を残しました。レガシーを長い間プレイしているプレイヤーにとっては懐かしいアーキタイプです。
☆注目ポイント
《行き詰まり》を活かすために、クリーチャーも《渋面の溶岩使い》や《石鍛冶の神秘家》といった軽いアドバンテージを獲得できるクリーチャーが中心で、《行き詰まり》を誘発させることなく妨害をかい潜ってきた小型クリーチャーを除去しつつ能動的に攻めることを可能にします。
《呪文づまりのスプライト》は装備品の対象になる妨害手段として一時期Stonebladeで見られましたが、《瞬唱の魔道士》のような似た役割でより強力なクリーチャーが登場したことで使われなくなって久しいクリーチャーです。このデッキでは部族シナジーも意識しているようで《ヴェンディリオン三人衆》や《変わり谷》とともに採用されています。
カウンター、除去、ドロースペル、フィニッシャーとコントロールに必要な要素が一通り揃っており、Miraclesと異なるコントロールを試してみたいという方には特にお勧めです。
総括
墓地対策の薄さからEternal Weekend EUではReanimatorが優勝を収め、同週末に開催されたSCG Classics Milwaukeeでも似た構成である赤黒のRenimatorが上位入賞を収めていることからも、墓地対策や《封じ込める僧侶》などの対応手段はしっかりと採っておいたほうがよさそうです。
Death and Taxes、Miracles、Delverは今回紹介したすべての大会で上位入賞を収めており、安定した強さを見せます。
今週末にはアメリカでEternal Weekend、来週末には久々のレガシーオープンであるSCGO Baltimoreが開催されます。USA Legacy Expressでもしっかりカバーしていく予定です。
以上、USA Legacy Express vol.115でした。
それでは次回の連載でまた会いましょう。楽しいレガシーライフを!
この記事内で掲載されたカード
Twitterでつぶやく
Facebookでシェアする